江戸堀印刷所

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軽オフセット印刷の使い方(2)

今回は先日からの続きで、「軽オフセット印刷」おもしろ表現方法を具体的にご紹介していきます!
軽オフセットの低線数を逆手にとった網点表現です。

印刷物は超拡大すると網点で出来ています。カラー表現するための4色(CMYK)を掛け合わせる場合、それぞれの網点が重ならないように、実は網点の角度が少しずつ変えられています。

軽オフセットは2色までしか同時印刷できないので、今回は2色サンプルになりますが、これでも角度が変わっているのがわかると思います。網点の角度を変えることでも見え方が変わってくるので、幾通りもの表現ができてしまいます。

そして、網点形状は丸い形のドットだけと思いきや、スクエア、菱形、楕円、六角形、ライン等を選ぶことができます!版の出力機に備わっているこの機能、何に使うのかわからないのが正直なところですが(笑)、どんなものに仕上がるのか実験してみました。

◎お花→ピンク×オレンジ(30線)/楕円タイプ
◎カメラ→オレンジ(30線)×緑(5線)/菱形タイプ
◎キリン→グレー×黄色(15線)/ラインタイプ
◎靴→黄緑×青緑(10線)/スクエアタイプ

軽オフセット印刷機に通る特薄と最厚の紙でサンプルをつくりました。
この印刷サンプルがほしいという方は、江戸堀印刷所までメールをお送りください。
参考までに、特薄は約0.06mm(上質紙 四六判45kg位)、最厚は約0.4mm(紙の種類にもよりますが270kg位)の厚みまで可能です。

次回は、いろんな網点形状で出力した実際のピンクマスター紙版をお見せいたします。

蛍光インキもOKです

今日は毎年恒例の御霊神社の夏祭りで、江戸堀界隈でも行列が練り歩いていました。
お世話になっている電気屋さん、お昼に行く定食屋のご主人もいつもと違う祭りスタイルでキマっていました。
台風11号接近中で雨が心配でしたが、14時の時点では大丈夫でした。子供たちの元気なかけ声に癒されました。
大阪は今夜が山場かな。。。

さて、先週は黄色の蛍光インキを使って活版印刷しました。
印刷機のローラーが黄色に染まるのがかわいいです。

蛍光インキは、T&K TOKAさんの「TOKA FLASH VIVA DXシリーズ」より5色を在庫しています。(180 キューピッドピンク、350 プルートレッド、500 ヴェスタオレンジ、610 サターンイエロー、650 オーロラグリーン)
今回はサターンイエローを使用しました。

従来の蛍光インキと比べると、T&K TOKAさんの蛍光色はとても発色が鮮やかでおすすめです。
http://www.tk-toka.co.jp/product/ink/offset/detail/flash-vivadx.html

これまでに蛍光ピンクで名刺を印刷された方もおられます。
質感のある和風な紙に印刷してもPOPな印象になるので、色のイメージだけで変化を楽しめます。
版はそのままで、増刷の時に色替えをするというのもいいですね。

ちなみに今回の蛍光黄色&シアンで仕上げたのは、A5サイズのフライヤーで
神戸・北野クラブ solaさんのイベントご案内になっています。

用紙は、鮮やかな色が映える白色度を持つ[気包紙U ディープラフ]を使用しています。

インキ色と用紙の意外な取り合わせも楽しいので、ぜひお試しください!
もちろんご相談もお受けします。

軽オフセット印刷の使い方(1)

「軽オフ」でいきましょう。
社内では普通にこんな用語を使いますが、カラーオフセットが主流になっている今、あまり耳にしない方もいるかもしれないですね。
何回かに分けて「軽オフセット印刷」のおもしろさをお伝えしていこうと思います。

別名では「ピンクマスター」ともいわれるこの印刷方法。
通常のオフセット印刷と原理は同じなのですが、アルミ版ではなく紙製の版を使用してる違いがあります。その版の色がピンクっぽい色をしていることから「ピンクマスター」ともいわれています。
(写真はピンクマスターの紙版です)

紙製なので、2,000枚を超えると版が伸びてきて見当が合わなくなるというデメリットもあるのですが、なんせ版代が安いので、もう一版つくってしまうことで乗り切れます。
通常のオフセット印刷の網点標準が175線以上なのに対し、最高150線までしか表現できないので(数値が低いほど網点が大きくなる)、精度を求める印刷物には向いていませんが、逆にこの特性を活かして、おもしろ印刷物ができるのでは・・・といろいろ実験をしてみました。

あえて写真の網点を粗くし、ザラッとした懐かしい表現ができるのが楽しいのです。
Photoshopでもそのような加工はできるのですが、そんなややこしいことは必要ありません。弊社では、通常の写真データでそのまま入稿していただくと、刷版時に数値設定をするだけで、簡単にご希望の網点表現ができてしまいます。

網点は丸いドット形状が一般的ですが、それだけではないのです。
次回は、サンプルをお見せしながら網点の形状についてお伝えしていこうと思います!

かるた市:レポート

ご報告が遅くなりました。
5月9日に開催されたハグルマ封筒さん主催「かるた市」は大盛況で、出店参加した江戸堀スタッフも大いに楽しんできました。
当日はあいにくの雨模様。でも途中からは雨もあがり、予想を上回るたくさんの来場者が押し寄せ、ハグルマさんの人気ぶりに便乗させていただくことができました。

いろんなワークショップや工場見学も大人気でどの回もすぐ満員に。戻ってこられた参加者はみんな満足そうな笑顔。機械の音と現場の臨場感、そしてやっぱり作る過程が見れるのは、子供でも大人でもワクワクしてしまうものですね。

江戸堀印刷所のブースでは、印刷の楽しさを少しでも味わってもらえるように、簡単ながら活版印刷の体験、活字探し等のコーナーも設けました。今回は「かるたいち」という活字を組んでセットしたものに紙を選んで押してもらうだけの体験になりましたが、一生懸命押してくれる子供たちの姿にも癒され、あっという間に楽しい時間が過ぎました。
ノートやメモ帳、今回新たに作った活版シールや顔テープ等もお子様連れの方に好評をいただきました。お立ち寄りいただいたみなさん、ありがとうございました!
ハグルマ封筒の従業員のみなさんも素敵な笑顔があふれ、社長さんを含め改めていい会社だなと思いました。

「LAUNDRY CAFE」ショップカード

大阪・門真市の京阪線「古川橋駅」の近くに新しく開店される「LAUNDRY CAFE」さんのショップカードを印刷させていただきましたので、ご紹介いたします。
表面のロゴはグレーのインクで活版印刷、裏面はオンデマンド印刷で仕上げました。
紙はナチュラルな質感なのに渋めの「ファーストヴィンテージ シルバー」を選ばれ、シンプルに店名が引き立つ仕上がりになりました。

店名の由来をお聞きすると「コインランドリーの隣にあるから」というお答えが!
わかりやすくておもしろいです。
といいながらも、うちも江戸堀にある印刷所というわかりやすい店名でしたが。。。

一からお店を立ち上げられ、フランスにまで足を運んで研究されたこだわりのサンドウィッチが気になります。コーヒーもスペシャルティコーヒーを提供されているとのこと。
店長さんも明るくステキな女性で、どんなお店になるのか楽しみです。
地元の方にも愛される古川橋の名物カフェになればいいですね。
お近くの方や、このあたりを通られる時はぜひ行ってみてください!

■LAUNDRY CAFE
門真市垣内町15-3
06-6907-6577
Mon-Fri 7:00-20:00
Sat, Sun 11:00-20:00
不定休
http://laundry-cafe.jimdo.com

6月8日オープン!

「笑うホームレス」出版!

今回初めて知った「ホームレス芸人」を名乗るホームレス小谷さん。
自分のホームレス生活をSNSで配信する活動をすることで、じわじわと知名度をあげている芸人さんです。お話を聞くと、自分の一日を50円で販売し、人との出会いで日々活動を続けているとのこと。おもしろいです。
そしてなんと、クラウドファンディングで出版資金を集めて自伝本をつくる、という新しいカタチの自費出版をされました。江戸堀印刷所では製本もできるということで、デザイナーのKachoさんからご相談いただき、本の印刷・製本をお手伝いさせていただきました。

タイトルは「笑うホームレス 〜10キロ太って、嫁もろた〜」。タイトル通り、ホームレスになってから結婚されたというから、これまた奇想天外な話です。奥さんがすごいです。

せっかくなので、表紙タイトルは活版で印刷したいということで、予算内に収まるようにご提案をしながらお話を進めていきました。ホームレスなので、ダンボールぽく、かつインパクトはつけたいということで、クラフト系板紙の片面だけ金の加工が施されている特殊な紙を最終的に選ばれました。
そして型抜き加工でボコッと穴をあけたところから、小谷さんがイェイ!と覗いている、インパクトのある表紙ができました。カラーはこの写真部分の扉(最初の1枚目)だけで、あとの本文96Pはすべてモノクロの軽オフセット印刷で仕上げています。

ホームレス小谷さんには、大阪に来られた時に合わせて印刷の立ち会いにも来ていただけました。
仕上がりにご満足いただけたようでよかったです。
ありがとうございました!!

5月20日(水)には、
心斎橋のスタンダードブックストアにてトークショーを開催されます。
http://www.standardbookstore.com/archives/66179111.html

本の販売もされるそうです。
興味のある方はぜひ足をお運びください!

■ネット販売もされています!→http://yugamigachi.thebase.in/

 

「紙」を楽しむイベント『かるた市』に参加します

大阪・堺市に本社があるハグルマ封筒さんが開催される『かるた市』にお誘いいただき、参加させていただくことになりました。
ハグルマ封筒さんは、歴史ある老舗封筒会社で、他にはない独自の展開をされているステキな封筒屋さんです。江戸堀印刷所もお世話になっています。

昨年から開催されている『かるた市』は「紙」を楽しむイベントで、「紙や印刷に関わるお店や作家さんのイベント」部門に出店いたします。
先日のFOLKさんイベントで好評だった「活字ワンコイン詰め放題」や、簡単な活版体験もご用意しています。他にも堺地元の紙雑貨屋さんや消しゴムはんこ屋さん等、楽しいお店が参加されます。
◎おさんぽあーとさんのパステルアートのワークショップ
◎紙cafeさんの堺にちなんだ紙雑貨屋さん
◎Carimboさんの消しゴムはんこ屋さんとお名前ハンコの即彫り
◎フミノナさんのマスキングテープのイラストの雑貨屋さん

ハグルマ封筒さんの封筒・カードの量り売りコーナーや、封筒ができる過程を見れる工場見学(要予約)は貴重です!

ご来場の際は下記のチラシをプリントアウトしてお持ちください。(モノクロ可)
江戸堀印刷所にも置いてますので、ご希望の方はお渡しいたします!

日時:2015年5月9日(土)14:00~17:00
場所:ハグルマ封筒 本社
堺市東区八下町3-50
TEL.072-525-8963

※詳しくは→ハグルマ封筒HP「お知らせ」2015/3/31

●プリントアウト用PDF→ karutaichi2015

マレーシアの活版工房 The Alphabet Press

今月13日のことですが、マレーシアから来たという6名の若者たちの訪問がありました。
お話を聞くと、自国マレーシアで活版印刷をされているとのことで、
The Alphabet Press]というとてもかっこいい工房の方たちでした。
活版印刷はメルボルンで修業をされたそうで(と言っておられたと思います)
いただいた名刺はデザインも印刷も美しく素敵でした。

マレーシアでも若い世代の方に活版印刷が見直されてきているんですね。
台湾の日星鑄字行さんは有名ですが、マレーシアの活版印刷は初耳でした。
皆さんとても礼儀正しく爽やかな方々で、笑顔がとても素敵でした。
私があまり英語が話せず、もっといろいろお聞きしたかったのですがうまく伝えられなくて残念でした。
こんな小さな工房にわざわざ立ち寄っていただいて嬉しかったです。
The Alphabet Pressの皆さん、ありがとうございました!

船場経済新聞に掲載されました

この2月にFOLKさんでの企画イベント「活版 紙もの市」で制作したコラボ商品を【船場経済新聞】に掲載していただきました。
こちらのスケジュール帳は当店でも販売していますので、ご希望の方はお越しいただくかメールにてお問い合わせください。

大阪のブックカフェと活版印刷所がコラボ商品、読書手帳を発売
http://semba.keizai.biz/headline/229/

<記事抜粋>
大阪北浜にあるカフェを併設した古書店「FOLK old book store & restaurant」(大阪市中央区平野町1)が、旧西ドイツ製の活版印刷機を現役稼働させる「江戸堀印刷所」(大阪市西区江戸堀1)と共同で読書手帳 を開発し、2月17日より販売を開始した。

「本屋さんがつくったオリジナル手帳」というキャッチコピーで発売された同手帳は、曜日のみ記されたフリータイプのスケジュール帳。カレンダーに読んだ本のタイトルを書き込める欄を設け、表紙を活版印刷で仕上げた。大きさは横120ミリ、縦200ミリ。16カ月分のカレンダーとフリーページを合わせて全 64ページで、価格は1,080円。手帳のコンセプト企画をFOLK、製作を江戸堀印刷所、デザインを「高い山」が担当した。

〜続きは上記URLでご覧ください〜

活版マッチ、Graphic Design in Japan 2015 入選!

2014.11.19.にブログにてご紹介させていただきました活版マッチ
日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の
GRAPHIC DESIGN IN JAPAN2015に入選されたそうです!
ご依頼いただきましたnative graphic様よりご報告いただきました。

年鑑『Graphic Design in Japan 2015』に掲載、
2015年6月19日~8月5日、東京ミッドタウン・デザインハブにて展示予定とのことです。

おめでとうございます!!